Entry No.100 ちからん
'82 Honda NS500 Team HONDA / Freddie Spencer
製作準備、何はなくとも、まずは資料集めと仕様決定です。 この年、NSを駆るスペンサーと片山はレースごとにゼッケンが違ってたので どのレースで何番を付けた事があったのかを出来る限り調査・調査。 そして赤い鉄フレームにするのか、アルミフレームにするのか? 実際の成績にこだわるなら、2人とも、優勝したのはアルミになってからでしたが 今回は、以前から妙に気になる存在だった赤い鋼管フレームをやってみたいと思います。 構想18年のこの計画、自分なりに少しでもよい物にしたいですが 無理をせず、完走が重要なんだという意識でやっていこうと思っています。 赤フレームが使われたのは開幕から第5戦のミサノまで、 第3戦のフランスはワークス勢ボイコットだったので、実質4レースだけでした。 その中から、開幕戦アルゼンチンGPのゼッケン16のNSにする事にしました。 NSのGPデビュー戦であり、スペンサー初のGP表彰台のレースでした。
 
   
  82の資料と83KITを比べてみて主な変更点を確認しました まずはフロントカウル輪郭・形状変更からはじめました 下側(底?)の部分の前輪側に角度が付いているので 裏側からパテを盛っておいて削り取ります
     
  フレームはアルミ角の形状から、鋼管パイプに見えるように整形、 写真左がノーマル、写真右が加工中です。結構雰囲気変わりました。 同じく丸パイプフレームのRGBやドゥカNCR&888等のフレームを観察して 参考にしつつ削っていってます。まだ時間が掛かりそうです。
     
  開幕戦は横にエアダクトがないシンプルな形状だったのでダクトを埋め ナックルガード部を当時のYZRと同じような構成に変更しなければいけません。 上下分割線の位置も違うのでKITのものは消しました これから別体のナックルガードを新規に作らなければなりません。てこずりそうです。
     
  切り取ったナックルガード部にテープを広めに貼り、 輪郭に沿ってペンでなぞって、プラ板を切り出すときに使いました。 下のタンクは、上部・ヘルメットあご部が当たる部分が凹んでいる部分再現、 まずテープの上から製図用テンプレートを使って予定線を書きました
     
  カウル・ナックル部はプラ板・パテで削っては盛りの最中です。
タンクはアゴへこみの部分を削りましたが、今月になって、資料に出来る当時のベータのビデオテープがいくつか見つかり、修正点が増えました。
へこみをもう2ミリほど後ろ方向に長くしたほうが良いみたいです。
へこみの形状も、丸っこくなく、どちらかと言うと四角っぽいものも存在するようです。
このビデオの発見によって、ビデオでレース見てばっかりで製作が止まりました(笑) 昔からNSを作るときに気になってた事で、タンクの股間で挟むあたりの形状が、 実車はもっとまろやかな曲面と言うか、キットがかなりエッヂが立ってると言うか、 少しイメージと違うので裏にパテを詰めてかなりエッジをなくして滑らかにしました。
 
外装はだいぶ形になってきました。懸案のナックルガードはまだこれからです。 シートカウルは確信犯的にアルゼンチンGP仕様にはしていません。
キットとは違う形の物にしたいと以前から考えていたので、 サイレンサーの出る後部穴の形状はミサノで確認された形で、上部の通 風孔はメッシュをつけて当時スズキΓによく見られた感じにします これはシーズン後半スパ等で確認されている形ですが 昔からどうしても作って見たい形状だったのでシートはごちゃ混ぜ仕様となっています
チャンバー等、空間のパテ埋めです。下側のサイレンサー(部品B32)は結構削って 角張った雰囲気だったのを丸っこいサイレンサーっぽい形状に変えたのですが あまり分かりませんね。 各チャンバーの付け根にある83年からの新戦力パーツATAC(部品B1・2・3)の 取り付け用出っ張りはこの後削り取ります。 リヤサスは83はボトムリンク、82はアッパーダブルリンクという事で、 構造が違うんですが、たぶんこのままで行っちゃうと思います。 本当はKR500のようなサスでしょうかね。
エンジンは部品C4&C17のカバー形状は82っぽくします。
この後下側シリンダーはいったん取り外して、フレームが完成した後からエンジンが 載せられるようにしますが、それで本当に載せられるかどうかは未知数です。 フレーム接着後のエンジン搭載は、80年代前半のバイクを作る時よく困っています。 右ステップからRブレーキべダルのステーに軽量化のための穴を再現。
前からやってみたかった事のひとつでした。 今後の予定は、だいぶ形の違う、フロントブレーキディスクもそろそろやらないと…
あと、82はリヤが18インチだったようです。先週発見しました(汗)
CBR400Fが確か18のコムスターだったので何とかなるかな?幅が違いそうですが…
フロントのブレーキ板始めました。外側と内側の接合部に 穴あけ分割。
内側部はプラ板で新規に作り直すかもしれません。
ダンカンさんのWEBの資料画像がとても参考になっています。
この場をお借りしてお礼を。
m(_ _)m
 
リアホイールはCBR400Fの18inchホイールにコンバート、NSのスプロケ&ブレーキディスクが使えるよう形状変更。
左がNSの16inch、右がCBRの18inch。印象は多少変わるのですが、 大きさは1mm程しか変わらず、RGB等の18inchタイヤがブカブカ(泣)あれれ??
結局タイヤはNSの16inchを使う事になりそうです。構想どうりに行かないもんですね。。
 
前ブレーキディスク内側部は、プラ板から切り出す事にしました。
この為にOLFA社の円形に切れるコンパスカッターなる物を購入しました。
これから切出すのですが、この新兵器は期待に答えてくれるでしょうか?
エンジンとキャブです。カバーのHONDAの文字はスタジオ27製 RC211V用エッチングから流用しました。完成後は見えないですね。
キャブはキットのネット表現部をくり抜いてステンレスメッシュで作り変え。
83年以降の金色とは違ってシルバーなのが82年型の特徴のようです。
これからエンジンをフレームに載せようという所です。
写ってませんがカウル類はベースの白を吹きました。ナックルガード試作中です。
リアのブレーキディスクを行方不明にしてしまい、現在タミヤ カスタマーサービスのお世話になってます。在庫があってホッとしました。
 
カウル類の黄色、赤、青はマスキングで塗分けます。
使ったのは田宮のクリームイエロー、ブライトレッド、ブルーです。
テープの淵はきっちり処理してるつもりなんですが、 Rのきつい所は不満の残る結果 となりました。リタッチです。
フレームは赤で塗ったら思っていたより良い感じになってくれました!
キットの形状からデザインナイフと耐水ペーパーでひたすら削っていた最中は 丸形状に近づくにつれどんどん華奢になっていくので不安でしたが、良かったです。
車体は前ブレーキ板を除いて組上がってきました。
これ位の段階がとっても楽しい時期ですね!
タンクとシートにはデカールを貼りクリア吹き始めました。
OKIは86NSRからの流用でデザイン違うのですが、仕方がありません。
シートカウルのスポンサーの位置は毎レース違っていたようで、 そのあたりは結構アバウトで、GPの80年代は個人的にとても好きな時代です。
実は当時はスペンサーではなく、ずっとマモラを応援してました(笑)
 
ゼッケンは86年モリワキNSRでGPスポット参戦時の書体が同じなので、雑誌資料を元に大きさを計算して方眼紙に清書し、その上に透明プラを置き、丁寧にけがいて切り取り、テンプレートを作って黒ベタのデカールから切出すと言う、 凄く手間の掛かる工程を計画。
黄ゼッケンベースの縁取りの黒ラインは WAVE製のラインデカールを組合わせて使う事にしました。
数字を切出すのは難しいです。特に「6」はRの小さい所は(泣)
本当はクリア研出しの完了後、ゼッケンだけは艶消しにして最後に貼りたかったので、 今回は艶消し黒のデカールを使ったのですが、これが凄〜くデリケートで、ナイフの切り口である数字の端っこが欠けてきてしまい苦戦です。もろい!
結局ゼッケンの上からもクリアを吹く事になりました。 クリアコートしながら少しでも修正して良い物にしたいです。
メーターはデカールの上にRCカー用のステッカーの余った透明部分を丸く切出して貼ってみました。これは大昔のタミヤニュースに出ていた方法です。
 
完成しました いつも素組みかデカール替えくらいしかやっていないので、 今回は自分のできる事は出し尽くした感があります。 初めてやった事や初めて使う工具も多く、経験値がUPした実感があります。
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