No.3 / HATA
'96 YAMAHA YZR500 (Marlboro Yamaha Roberts / N.ABE)
三十路のサラリーマン。
http://www.kei-net.com/workshop

Maxさん主催のモデラーGPも今年で3回目の参加になります。今年もよろしくお願いし ます。
今回のマシーンは1996年式のYZR500。ノリックこと阿部典史が感動のGP初優勝を飾っ たマシーンです。当時、彼がトップを疾走する姿を見て、涙が出そうになった記憶が あります。 ハンドルネームを「れひに〜」から「HATA」に改め、頑張って作っていこ〜!
1996 YZR500の模型自体は過去に某ガレージキットメーカーからトランスキットらし きモノ(笑)が販売されていましたが、今回は田宮のキットをベースに自分でスクラッチする予定です。
このモデルを製作するにあたって「アツシバシブランド」のアツGさんから、彼が過 去に作りかけてお蔵入りしていたパーツをいくつか譲って頂きました。これらのパー ツも流用させて頂きたいと思います。アツGさんにはこの場をお借りしてお礼を申し 上げたいと思います。
まずは当時の資料を集めて1/12スケールの図面を描いてみます。タミヤの99 YZR500キットを仮組して写 真資料や図面を参考にしながら改造箇所をピックアップ。ガソリ ンタンク・前後ホイール・Fサス周り以外は全て改造が必要です。
各パーツにポリパテを盛っていきます。粗めのヤスリで削りながら大体の形状にして、 削りすぎたらまたパテを盛り修正。この行程を納得がいくまで繰り返します。99と96 似ているようで各部全然違います…(涙)
カウル外側の形状はこんな感じ?
アンダーカウルの後ろ側をパテで延長したのですが、今回はいつも使うタミヤのエポキシパテ(速硬化タイプ)ではなく、たまたま購入した同じくタミヤのエポパテ(高密度タイプ)を使ってみました。
この高密度タイプってのがチョットくせ者で「速硬化タイプ」はカチッと固まりヤスリでガシガシ削れるのですが、「高密度タイプ」は硬化後も微妙に弾力があって削りにくい…こういう改造には「速硬化タイプ」をお勧めします。
アンダーカウル全面のエアインテーク部分の形状も修正。大きく広げてみました。
実車ではラジエターの保護のためかカウルにメッシュが貼ってあるので、タミヤ の500ガンマキットに付属のメッシュをプラ板に貼り、裏側から貼り付けてみました。 完成後スリットから見えるであろう内側のサブラジエターも再現してみました。
これらパーツはレジンで複製するつもりなので、アッパーカウル中央部で左右に切断。
切断面にはエッチングノコにより削られた分のプラ板を貼り、再接着したときに元の 寸法になるように調整してます。
こんもり盛ったパテで分厚くなったカウルの内側をリューターで削り込んできます。
スイングアームは以前93YZR500用に製作したパーツを96用に改造してます。
大体の形が出来上がってきた外装パーツをフレームと仮組。図面通りの形状に仕上がっ たかな?
ここからエンジン・ラジエター・ラムエアボックス・チャンバーなど内部パーツとの 摺り合わせや、ステップ周りやメーター周り、フレームなどの作り込みをしていきま す。
ここからかが長く苦しい細々とした作業の始まりです。完成までの道のりは遠い…締め切りまでに完成するかな?
エンジンパーツから切り離したラムエアボックスとアッパーカウル内の導風板をパテ盛り&削りで製作。カウルにピッタリ合うように摺り合わせながら作りました。
次はステップ周りを制作します。96YZR500のステップホルダーは独特の形状をしてい るので完全に自作しなければなりません。 図面と資料を見ながらチマチマとプラ板 の積層で作りました。チャンバーもタミヤのパーツを切り刻んで96の形状に変更してあります。
左側のステップホルダー・チャンバーステーとの一体パーツもプラ板で製作。 めん どくさい作業が続きます。 シフトペダルとギヤのリンク部分もプラ板・プラ棒・真 鍮線等で自作。ステップ周りのパーツは後でレジンに置き替える予定なので、複製しやすいように肉 厚を厚めに作りました。複製後削り込んで薄くする予定ですが、この細かいパーツが 上手く抜けるかが心配です。
チャンバーボディー部品はタミヤのパーツを切り刻んだ後再接着してシートカウルに 上手く収まるように作り直してあります。
シートラバーもプラ板・エポパテ等で製作。 シートカウルは更にパテ盛ったり削ったりを繰り返し、納得のいくフォルムになった のでモールドなどを追加しました。
メーター周りはプラ板の積層でベースを作り、メーターのスポンジ部分を96用に改造 した自作パーツも作りました。 YPVSサーボやCDI(?)などはタミヤのパーツを流用しています。
フレームやスイングアームに溶接跡をエポキシパテで追加しています。
'96 YZR500はカウルを取り付けだ状態でもラジエータホースが丸見えになるので、こ こも自作しなければなりません。 カウルの形状に合わせてプラ棒を熱しながら曲げてホースを作ります。 ラジエターはタミヤのパーツを左右切り取り、幅を狭くして左右にプラ板でフタを作 りました。
カウルの裏側に取り付けると、ラジエターホースがこんな感じで顔を出します。
RフェンダーはS27の1991 YZR500トランスキットのパーツをベースにしてパテ盛り&削 りで96形状に改造。 チェーンパーツもスプロケットの部分を改造した自作パーツを 使用しています。
再度仮組してみてプロポーションや各パーツのハメ合いを最終チェックします。これ ら原型パーツを元にシリコン型を製作しレジンに置き換えます。この型を作る作業っ てメンドーで嫌いです。
'96を製作するために作ったパーツ達。全てのパーツ用の型を作るのに、かなりの量 のシリコンが必要でした。シリコン代もバカにならん・・・(涙)
この複製レジンパーツを仮組みします。モデラーGP参加作品のこの車体には、スタジ オ27の「'01 YZR500用ディテールアップパーツ」から一部部品を流用しました。 イ グニッションコイルや左右ステップ周りなどの細かいパーツも取り付けます。
ガソリンタンクのフック部分をプラ板で自作。タンク上部のブリーザーパイプ用の突 起もプラ棒で追加しました。
スイングアームとメインフレームをドッキングさせ、チャンバーやカウルを取り付け てレジンパーツの仮組完了! アッパーカウルステーは真ちゅうパイプで自作してます。
レジンパーツを下地処理後、サーフェーサー→ベースホワイト→ホワイトで塗装。 蛍光レッド部分やマルボロマークの塗り分けをして、自作デカールを貼ります。
カーボン地むき出しパーツにはS27のカーボンパターンデカールを使用。個人的には 数あるカーボンデカールの中でもコレが一番貼り易く、デザインも良いと思います。 (ヨイショではありません(笑))
チャンバーはいつものように焼け跡を塗装。私はコッパー、スモーク、クリヤーオレ ンジ、クリアーレッド、クリヤーブルーなどを使います。
各パーツを塗装後、スイングアームやフレームなどを組み上げて、イグニッションコ イルやメーターなど細かいパーツも取り付けます。前後ホイールと合体させ、ネイキッ ド状態完成です!
研ぎ出しの終わったカウルの取り付け。 カウルに取り付けた虫ピンは目立てヤスリ でマイナスねじにしてあります。 タンクを乗せて、クリヤーチューブでブリーザーパイプも再現。 シート&シート下のチャンバー部分も仮組をしつこくやったので、ピッタリ組み上が りました。
今回はメーター周りのパイピングにも凝ってみました。ハンドル周り、排気バルブの サーボモーターやCDIボックスなどからニョキニョキとワイヤーを這わせてます。カ ウルを付けるとほとんど見えなくなってしまいましたが・・・(涙) グリップには細い針金でワイヤリングを施したり、ボルト部分を虫ピンに置き換えた り、細かくディテールアップしてます。

毎回モデラーGPでは車体に合わせてメットも作っているので、今回もギリギリになっ て96バージョンのノリックメットの製作を開始しました。 レジンの削り出しで作った帽体に合わせてデカールを作るのですが、この白と青のチ ェッカーパターンを立体的にデザインするのが非常に難しい・・・

ホントはもっと早く完成するはずだったのに、決めきりが近づかないと手が動かない 悪い癖が出てしまいました。モデラーGP2005の締め切りまで後わずかですが、間に合 うのでしょうか? 最悪の場合、メットは無しで・・・(笑)

何度もデカールの試し貼りと修正を繰り返し、なんとか形になってきました。 このデカールをホワイトで塗装したメットに貼ります。
乾燥後、上からクリヤーでコーティング。モデラーGP締め切り日までもう時間がない ので、研ぎ出しはせずにクリヤーの吹きっぱなしで仕上げました。 透明プラ板から切り出してスクリーンを作り、捨てシールドもポリ袋から切り出しま した。
やっと完成。 Maxさんをはじめ、モデラーGP参加の皆様お疲れ様でした。
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