No.33 / 結良明宏
'04 YAMAHA YZR-M1(Gauloises Fortuna Yamaha / M.MELANDRI)
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田宮YZR−M1の発売待ちと自宅PCのトラブルのため最初の更新がえらく遅 れてしまったmodeler GPですが、新しいPCを購入したのでようやく更新できま す。キットは15%引きにひかれてMAXさんちで予約して購入。YAMAHA 党なら迷わず4台購入は当然です。ああ、ヤマハ党感涙のチャンピオンマシンが ようやくこの手に...(涙。
購入したらいきなり接着できるところは片っ端から接着してしまいます。特にカ ウル類。接着には田宮の流し込み接着剤を使い、パーツの合わせを微調整してか ら接着するのですが、溶剤系の接着剤は1週間程度の乾燥時間で合わせ目消しを 行うとその後にヒケてきて再び合わせ目が目立つようになってしまいます。 なので私の場合接着後1ヶ月から最大数ヶ月放置することもあります。その時間 が待てない場合は合わせ目に沿って一旦彫刻刀の丸刀で掘り、その部分に瞬着を 流して埋めた後にペーパーをかけてならす、といっためんどくさいことをやるこ ともあります。瞬着なら乾燥後はヒケることはほとんどありません。
エンジンを組み上げ、塗装しました。やはりパラ4はイイです。ヤマハ最高です。 V型は醜いので嫌いです。超コンパクトなシリンダーヘッド、04モデルからは 4バルブとのことです。 ヘッドカバーとクランクケースはアルミ削りだしのピカピカなので、クレオスの スーパーシルバーやスーパーファインシルバーで。シリンダーブロックはクレオ ス8番にフラットベースを混ぜて鋳肌の質感をねらいました。 右ハンドルバーのアクセルワイヤー基部はMAXさんを真似て1mmアルミパイ プから6角に削りだしたものを使用...のつもりが5角形になってしまったのは ヒミツです(^^;。
キット制作の進捗とは直接関係ありませんが、これが私の塗装環境。マンション なのでろくに塗装スペースがとれません。というわけで風呂場です(T_T)。もち ろん風呂が本来の使い方をされる際には撤収を余儀なくされます。なので塗装す るときの準備にかかるオーバーヘッドが大きく、バイクや飛行機モデルのように 塗装しながら製作を進めざるを得ないキットはなかなか手間がかかります。ガン プラなどは組み立てと塗装のフェーズをほぼ完全に分割できるのでラクなのです が。
なんだかものすごく苦労した、ラジエター導風板(インナーカウルと呼ぶ人も)で す。これだけで3日ぐらいかかりました。基本的にプラバンを組み合わせて作り、 必要に応じてポリパテを使っています。出来としてはイマイチですが、私のスキ ルではこれが精一杯。ホンダのバイクならここまでやらないのですが、すべては" 愛"あればこそです。
ホイールのパーティングライン消しにも挑戦。時間は思ったほどかかりませんで したが、疲れました。ホントならスポーク部分にもっと肉抜きがあるのですが、 これを再現するのはホイールを真ん中からぱっくりと割らない限り無理な気がし ます。
スイングアームは極薄の透明プラバンで裏打ちします。ポリパテでやる人 が多いようですが、気泡が出るのがイヤなので私はプラバンでやっています。
ここ2週間ぐらいで自作したパーツ群。ブレーキアジャスターとか、ステアリン グダンパーとか、アッパーカウルに収まるコンピュータ(?)とコネクター類とか。 丸いのはフロントの回転センサーのエンコーダ。0.25mmのプラバンから切 り出して穴あけしています。思ったよりもものすごく苦労して、ほとんどこれだ けのために土日を費やしてしまいました。
排気管からにょきにょき生えている突起物。MG誌には空燃比センサーと書かれ ていましたが、空燃比って吸気側で計測しないと意味ないのでは?ちがうのかな? まあよくわかりませんが。ごらんの通りスプリング用のフックも取り付けていま す。
ディティールを作り込んでいくと、6角形のパーツがどうしても欲しくなってき ます。ここまでの製作では、丸棒や丸パイプを削って6角形にしたものを使って いたのですが、シャープにするのは難しいし手間がかかるので、ついに購入に踏 み切ってしまいました。plastruct製6角棒。0.8mm、1.0mm、1.5 mm、2.5mmの4種類を購入。それでも太さが合わない場合は、のばしラン ナーの要領でのばすと断面形状そのままで、より細い棒が作れます。知ってまし た?
カプラー類。小カプラーで10個、大は4個作りました。「複製」などというテ クノロジーは我が家には伝来していないのですべてワンオフです。小カプラーな どは8パーツのプラ片を接着して作っています。大きい方は6個? だったかな? 目が痛くなる作業です。
この辺のごちゃごちゃ具合がいい感じになってきました。エンジン前方(排気管 の裏あたり)からエンジン下へ伸びているパイプを製作。ちょっと太すぎたせい もあって、排気管に取り付けた突起物と干渉してしまいます(-_-;。仕方ないの でいろんなところを削り込んで対処しました。ディティール部材の製作はこのぐ らいにして、そろそろ塗装に入らないと締め切りが厳しいかも?
排気管の塗装が完了。エンジンに組み合わせてみるとイイ感じです。やはりパラ 4は美しいです。焼け色表現はクドめが好み。というわけで自分ではかなりクド く塗装してみたつもりなんですが、どうでしょうか?パイプの継ぎ目に当たる部 分は、マスキングテープの細切りを貼った上で焼け色塗装を施し、テープをはが した部分に面相筆で細く溶接痕を書き入れています。エンジンには、MG誌作例 にならってオイルレベル点検窓も追加しています。
さて、フォルトゥナデカールは全然発売される気配がないので、そろそろあきら めてノリック号を作ることにしました(主催者了承済み)。カウルの塗装には、一 部で話題のフィニッシャーズ「ロッシブルー」を使用。ムラを塗りつぶすぐらい の勢いで濃いめに塗ってやると、タミヤのレーシングブルーに比べて少し紫味が かった色になります。パソコンで見る実車の画像によればタミヤの方が近いと思 えるのですが、雑誌で見る色にはロッシブルーの方がかなり近いです。実車を取 材して作った色らしいので、こちらを信じることにします。
研ぎ出し中。クリアには精密屋のウレタンクリアを愛用しています。ラッカー等 と違い塗った厚さでそのまま固まるし、化学反応で硬化するので一発で分厚い塗 膜を形成でき、研ぎ出しには好適です。乾燥後まずはプラバンに貼った1000 番のペーパー粗削りします。1000番は研ぎ出し用としてはかなり威力がある ので慎重に作業していたつもりだったのですが、いきなりカドを出してしまいま した(T_T)。この後タッチアップ塗装をして再度クリアを吹きました。
2度目のクリアの乾燥待ちの間、車体を組み立てます。ここでようやくバイクの 形になりました。製作に3日かかった導風板もなんとか取り付けでき、あとは細 かい配線や配管を這わせていきます。線材はモデラーズのものとキットのものを 含めて5種類ぐらい使います。ブレーキパイプやアクセルワイヤーはともかく、 センサー類はどこにつながっているのかさっぱりわからないので、でっち上げ& ゴマカシで取り付けます。
配線中。いよいよ大詰めです。カウルに収まらなくならないよう、仮組をしなが ら配線していきます。カウルのほうは研ぎ出し中。再修正の入ったシートカウル とフロントフェンダー以外は粗目コンパウンドまで終了しています。あ、あとタ ンク上部のブリーザー突起とかも作らなきゃだ。なんとか今月中には完成させた いですね。
カウルの研ぎ出し完了!! コンパウンドはまずタミヤの粗目をかけて次に同じく タミヤの細目をかけます。最後はハセガワのセラミックコンパウンドです。ハセ ガワのものは謳い文句通り白い粉がほとんど出ないので仕上げ磨きには好適だと 思います。ここまで磨いたらハセガワのコーティングポリマーでつや出しをして 完了です。ちなみに私のクルマはハセガワの零三式コーティングポリマー11型 (実車用)でコーティングしております。
初参加のmodelerGP、当初はちょろっと配線を追加したぐらいであっさ り仕上げてお茶を濁すつもりだったのですが、他の皆さんに刺激を受け、気が付 いたら止まらなくなってしまい過去最高のディティールアップ作品になってしま いました。おかげさまで私自身もちょっとはスキルアップできたのでは?と思い ます。このような機会を与えてくださったMAXさんに感謝いたします。次回が あればまた参加したいと思います。
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