No.47 / terra
'03 HONDA RC211V/ValenciaGP (Repsol Honda / V.ROSSI)

さあ、いよいよモデラーGP2004のスタートです。キットは最終進化系なRC211Vです。前年のコンテストでやり尽くされた感はありますが、 安易にディティールアップパーツに頼る事無く、キットの素性の良さを生かして製作したいと思います。 しかし、作るからには手抜き無く、"トコトン"でいきます(いわゆるソコまでやる?状態)。可能な限りディティールUPパーツは自作とします。(ま、使うのがもったいないって云う事なんですケド…(笑) 資料としては、とんでもなく細かい所まで写ってるMotoGPレーサーズ アーカ イブ2003 をメインとしますが、ヘイデン車なので、ロッシ車な部分はライディングスポーツを参照します。

キットは先述のとおり211Vの最終形で、申し分無い出来なのですが、細かな所で変更出来てない所がありますので、そう云う所は改修します。

1. フロントフェンダーの形状(長く、大きくなってますネ)
2. シートカウル、燃料タンク
3. サイドマフラーの内壁の形状
4. リアフェンダーの形状(後ろの方が…こう…角張ってるんですよね)
5. ブレーキペダルの形状
6. クラッチ側のクランクケースの形状(エアー取り込み口が大きい)
7. メーターパネル
8. 何故かタンクの太陽マークの色が違う…(涙)
「studio27のデカールだとOKなんだけど、出来るだけお金をかけずに…。単にケチなだけとも云う」etcが目立つ所だと思います。

と挙げてきましたけど、いじらないパーツは無いでしょう多分。。(笑)

さて、いよいよ製作にかかります。いざっ!説明書の通 りにエンジンから行きたいの ですが、それだと手待ちが多くなりますので、ここは我慢(笑)して、フレームか ら。メッキを"メッキクリン"で落としてから、パテで裏打ちします。カウルステー を切り落とし、保存。(後で使います)また、ロータリーステアリングダンパーを付 けたいので、フロントのカウルステー(下側)を1mmプラ板から切り出して取り付 けます。スイングアームも同様に裏打ちします。ついでなので、ディティールUPも してます。(チェーンガード、チェーン引き、溶接痕etc)
パテが乾く間、暇だったので(笑)乾式クラッチを再現しました。0.5、0.3、0.2mmプラ板を使ってます。ケッコー黙々と地味な作業でした。(笑)

さて、エンジンです。全てのボルトを切り落とし、虫ピンに植え替えしてます。滋賀昆虫の虫ピンはもったいなかったので、シルクピンの頭を旋盤で削ってそれらしく段差を再現しました。オイルフィルターは水冷式なので、そのようにします。バッテ リーコネクターetcも再現してみました。
クラッチのUPです。イイ感じぃ〜になってませんか?(笑)


エンジン本体は殆んど出来たので、フレームに取り付ける準備を始めます。手始めにエアBOXのインレットを開口します。勿論実車はメッシュが張ってあるので、タミヤのジャンクからメッシュを貼り付けます。


完成してしまうとあまり見えない部分なのですが、エアファンネルも拘ってみましょう。エアファンネル底部を開口します。スロットルボディーの上部(バタフライ部)の中心に0.2mmプラ板の細切りを貼り付けます。エアファンネルのメッキが剥がれた所は、ガンダムマーカーのメッキシルバーでリタッチします。(結構イイですょ。手軽にメッキ感が戻ってきて。)
ね。リアルでしょ♪
さて、フレーム、エンジンがそろそろ出来上がるので、それより先にスタンドを作ってしまいましょう。(説明書通 りだと、長い間ゴロンと寝転がす事になって、不本意な傷をつけてしまう可能性が多いので…)3mmプラ棒と1.5mmの真鍮線でスタンド本体を作ります。プラ棒は電気コンロで暖めて曲げます。1本で作るのは難しいので、後ろ側と両横側の3本を繋げて1本にします。接合部の強度が足りないので、0.8mm真鍮線を芯に入れます。引っ掛ける所は0.5mmのプラ板からの切り出しです。タイヤは2mmプラ板を旋盤で直径8mmに削り出し、それらしくディティールの追加をしてみました。
作りかけのDaijiro211vに合わせてみました。イイ感じぃ〜♪
リアサスペンション本体の加工です。まず、リザーバータンク後部の出っ張りを切り 落とし、その輪郭をスジ彫りします。タンク前部にドレンがありますから、それを 1mm径にしたプラ棒でディティールアップ。また、減衰力調整部がキットでは只の 1.5mmの円柱なので0.5mmプラ板で六角ナットを再現して、先程の1mm径の残りで、 調整ダイアルの再現。スプリング下部のバネレート(車高)の調整ダイアルもそれら しくスジ彫りしてみました。
リアブレーキは鋳鉄?製なので、ブレーキのひきずり痕を荒めのサンドペーパー(100番)で付けます(もちろん旋盤に挟んで)。それから、側面 にミゾがあるの で、それを旋盤加工。その後、0.5mmのピンバイスで、放熱穴を開口します(先にミ ゾを彫っておく事で、放熱穴のセンターがずれないんです)。
そうこうしていると、 悪魔のささやきが…『ステーも開口しちゃわなきゃ』(笑)。と云う事で、ピンバ イスで開口後、デザインナイフで形を整えました。
フロントブレーキは前輪回転数センサーが付いてませんから、それを作ります。 0.5mmプラ板を10.5mm径に旋盤で切り出し、0.5mm程内側から段差を付けます。ボルト は虫ピンとしますから、先に開口しておきます。そのどちらかに先程の円盤を貼り付 けます。その後、裏側からディスクステーの形をなぞって開口します。そして、おも むろにセンサープレートの形に加工していきます。 
ホイールを加工する(つっても、バリ取りなのですが)のに、結構頭を悩ますのが、 エアーバルブだと思います。今回はエアーバルブを切り取って、バリ取り後”虫ピ ン"を移植してみました。工程としましては、切り取るより先にエアーバルブのある 位置の真裏から0.5mmのピンバイスで開口した後、バルブを切り取り、バリ取りをし ました。ホイールの塗装後、虫ピンをハブ側から刺し込み、タイヤ側に飛び出した余 分なピンの部分をニッパーで切り、タイヤ側からの瞬間接着剤で固定しました。虫ピ ンは曲がるので、ハブ側から差し込むのも容易に出来ますょ。ちなみに、色はクレオ スの蛍光オレンジのそのまま。最近発売になって"どうしても"使いたかったスーパークリアーUVカットのつや有りをトップコートとしてます。
前回未塗装だったブレーキディスクを塗装しました。フロントはカーボンディスクな ので、あの雰囲気を出したくて凝りました。まず、ミニ四カラーのメタリックグレイ を全体に塗装します。その後中央部をマスキング(直径22mm)してから、スモークグ レーを吹き付け、マスキングを外して、シャインシルバーを軽く吹き付けます。メタ リックグレイの所はキョーレツにつや消しなので、スーパークリアーのつや消しを筆 塗りしてます。(ブレーキパッドが当たる部分はつや有りです)固定ボルトは"またもや"ガンダムマーカーのメッキシルバーとしました。リヤディスクはエナメルの黒 で"あたり"を付けたぐらいです。如何でしょう??
チェーンを開口&ディティールアップしました。ドライブスプロケット側のナットが 気に入らなかったので、プラ棒から作り出しました。また、ドリブン側のホイールと の取り付けプレートを一回り小さくして、スプロケットは穴を深くしました。 
燃料タンクの形状分、シートカウルを加工しました。
燃料タンクもパテで形状変更してます
フロントフェンダーもパテで延長しました。今回待ちに待ってた“光硬化パテ”を使 用しました。(黄色部分)超感動〜〜大変すんばらしい!!(笑)。なんつっても、 『あっ』っと云う間に固まりますし、(もしかしたら、ハロゲン投光機のおかげかも…)硬さもイイ感じです。(フェンダーに使えるんですから)。ポロっと欠けたり しないって云うのもお薦めポイントですネ。
組み立て説明書のI番まで進んだので、メインフレームにスイングアームを取り付け ました。フロントフォークは途中写真がありませんが、ストロークセンサーの加工を してます。チェーンはMaxさんの真似をして、スジ彫ってます。ボトムブリッジは 抜けの関係でなってないので、ディティールUPしてます。また、細かな所なのです が、フロントブレーキの"カラー"をスジ彫りしてみました。やっぱ、組みあがって くるとイイなぁ〜♪
マフラーを加工します。下側のこのマフラーですけど、マジックで印をした所の内壁 側は絞ってあるので、鋸で切断して、0.3mmのプラ板を貼り付けます。貼り付け後 開口して、先程切断した先端部をパーティングラインを合わせて接着します。
溶接痕を伸ばしランナーで再現し、フックとスプリングなどを追加工しました。
車体に仮につけてみました。ブレーキペダル側のカーボンプレートもそれなりに再現。
ラジエターの追加工です。このホースはオイルフィルターに繋がります。また、ラジ エターキャップの縁の凹み、マウント部分のボルトの再現をしてます。
レギュレートレクチファイヤ?を作ってみました。1mmプラ板を2枚重ねて2mm厚 にしてから、鋸でスジ彫りしてそれらしくしてます。また、ラジエターメッシュの再 現。DIY店で買ったステンレスのメッシュをエッチングパーツを定規に切り出し、 虫ピンで固定しました。ラジエター墨入れは、いつもなら薄くしたエナメルの黒をつ かってますが、今回エナメル塗料を普通に塗ってから、溶剤をつけた綿棒でふき取り ました。
ロータリーステアリングダンパーを作りました。アームは0.5mmと1mmのプラ板の 切り出し。本体は2mmプラ板をそれらしくモールドを入れてます。接続は虫ピンで しました。また、ブレーキのイニシャル調整ダイアルも作ってます。
メーターパネルをエッチングパーツを定規として、0.5mmプラ板から切り出しまし た。設定調整用のスイッチは自作デカールで再現。トップブリッジを組み込んでから 問題発覚!! リザーバータンク(ブレーキ、クラッチ共)はトップブリッジに付いて いるのでは無く、ハンドルに取り付いているのでした。そこで、泣く泣く折って取り 付け直しました。リストバンド(?)はKYOSHOのミクロラインテープの2.5mmで再 現。刺繍は自作デカールです。

ラムエアボックスパーツも作ってみました。キャッチピンはエッチングパーツを貼り 付ける予定です。

とココで、重大な問題が発生しました。ちょっとしたアクシデントで、右手中指を6 針縫うケガをしまして、痛くって暫く作業できません(泣)あと暫くすれば痛みも 減って再開できるハズです。今後の予定としては、パイピングをしてからカウルの塗 装へと進んで行くつもりです。

  クリスマスに怪我をして結局一月棒に振っ てしまいました。縫合は上手くいったのですが、まだ関節が以前のように曲がりませ ん。おまけに神経も半分切れてるので、中指先の半分はボヤッとした感じです。 しかし、DNFだけは避けたいので作業にかかってます。ご心配をかけてすみませんで した。
残るは少々のパイピングとカウルの塗装、デカール貼り、デカールの色修正な のですが、あまりに時間が無くなってきましたので、普通にフィニッシュしていきま す。(素組みですね) そこで、カウルの塗装にかかりました。今回蛍光イエローはクレオスの色を使いま す。ところがクレオスの蛍光色は"つや消し"です。この蛍光色はヒビが入りやすい のでちょっとした工夫をしました。まずは普通にカウルをペーパーでならして(400 番)サフ(1000番)を吹きます。それからベースの白を吹き付けました。"イエ ロー"の場所(タンク、シートカウル)は先の理由から、フラットホワイトを吹いて ます。イエローを吹き付け後クリアー塗装(UVカット)その後マスキングをして、タ ミヤの指定色を小ビンに取り出しエアブラシで吹き付けました。(一口メモ 缶 スプ レーの色はそのまま直ぐ使うとガスが残ってますので、湯煎をしてガスを追い出す事 をお薦めします。勿論ビンの蓋は開けてます) で、今日現在カウルのおおまかな色分けが完了してます。後はデカール。なんとか間 にあうかも。
やっと、完成しました。締め切りいっぱいになってしまって申し訳ない気持ちでいっ ぱいです。普通に素にデカールを貼ってしまう気だったんですが、やっぱり気になっ て、デカールの上から蛍光オレンジと蛍光レッドを筆塗りしてからクリアー塗装して ます。(笑) お陰でタンクのデカールの色が違うのを修正できたので、完成度は グッと上がったと自分では思ってます。 細々気になる部分はありますが、それは次 回の課題とさせていただければと考えてます。 今回このような場所を与えていただきMaxMotomodeling Maxさん 及び協賛各社関係者の方々にお礼申し上げます。ありがとうございました。
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